朝一のパーク、硬くて怖い。
そう思ったこと、ありませんか。
リフトが動き出してすぐの時間帯って、雪が締まっていて硬いんですよね。パークの方がちょっと硬かったりもするし、キッカーも硬い。飛ぶのが怖いなと思いながら、雪が緩むまで待つ。ちょこちょこ遊びながら時間をつぶして、コンディションが良くなってから本気を出す。
僕もそうでしたし、ほとんどの人がそういう感じだと思います。
先日、鷲ヶ岳スキー場でシーズン1発目を滑ってきました。その時に、朝一の硬い時間の過ごし方をひとつ変えてみたら、想像以上に楽しかったんです。今日はその話をします。
朝一の硬い雪が怖いとき、パークで待つ以外の選択肢
硬いコンディションへの向き合い方って、大きく2つあると思っています。
ひとつは、硬い雪に自分を慣れさせていく方法。これはこれで確かにアリです。硬い雪でも普通に飛べるようになれば、その日の使える時間が単純に増えます。
もうひとつが、今回やってみた方——硬いからこそ楽しめる滑りに切り替える、という方法です。
僕はこの日、慣れさせる方をサボりました。代わりに、朝一の硬い時間をカービングに使ってみたんです。
パークとは別の場所で。硬いなら硬いなりに、その硬さが気持ちよく感じられる滑り方を探しにいく、という発想です。
鷲ヶ岳スキー場の初心者バーンとパークの間、中斜面
場所の話をしておきます。
一番下の方のリフトから、一番長いやつに乗ります。降りて右側に行くとパーク、まっすぐ行くと初心者バーン。その初心者バーンとパークの間に、中斜面みたいなところがあるんです。ちょっと急斜面。
この日はそこで滑りました。
このエリア、パークとはリフトを挟んで反対側にあります。ただ、スピード感は結構同じような感じなんですよね。だからパークに入る前の慣らしとしても、すごくいいんじゃないかと思いました。
鷲ヶ岳は、僕らにとって一応ホームとしてやらせてもらっているスキー場です。それでもシーズン1発目となると、少し構えるところはあります。ローカルじゃない人からすると、なおさらかもしれません。パークの聖地というイメージがあるし、でっかいキッカーもあるし、うまい人がめちゃくちゃいる。
気持ちをグッと入れていかないと、なかなか足が動きづらい。そういう場所ではあります。
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朝一のカービングのために、セッティングを前向きに振ってみた
この日やったのは、スタンスの角度を変えることでした。
前足が36°。後ろ足が12°。前向きに振った、いわゆるダックではないセッティングです。
これは僕もこの日が初めてでした。
前回、谷屋さんとマダラオで滑った時は、36の6でパウダーカービングをしていました。今日はそこからさらに右足を6°振って、12にした形です。硬いコンディションなんだけど、気持ちをちょっと前に向けていこう、という意図でした。
初めてのセッティングは、行けそうな気がしても不安は残る
正直、行けそうな気はしていました。
それでも、まだやっぱり不安はある。初めてやるセッティングで、しかも硬い雪の朝一です。「多分このセッティングで大丈夫だろう」という感覚と、「でも初めてだしな」という不安が同時にある状態でスタートしました。
その不安に対しては——鷲ヶ岳スキー場さんには、集電があります。
これは半分冗談みたいな話ですが、実際、不安な時に何かに気持ちを預けるのは悪くないと思っています。
僕は最近、呼吸法をよくやっています。運転中はハンドルを持っていないといけないので無理ですが、座っている時間なんかは大体やっている。落ち着かせるためです。特別なことではなくて、いつもやっていることのひとつです。
手を合わせて、大きく信仰心を——というのは、まあ半分ネタとして受け取ってください。宗教でもスピリチュアルでもなく、この呼吸をするたびに今強くなっている、という感覚があるだけです。怪しいなと思う人は、そう思ってくれて全然大丈夫です。
この記事の内容は、上の動画で話したことをまとめたものです。声のトーンや実例も含めて聞きたい方はこちらから。
硬い朝にカービングをやってみて分かったこと
滑ってみたら、めちゃくちゃ楽しかったです。
今まで見たことがない感じでした。スピードは遅めなんですけど、なんかすごくいい。硬くないというか、この硬さにすごく合っているセッティングかもしれない、と滑りながら思いました。
カービングがこんなに楽しい日が来るとは思っていなかったです。今までやったことがなかったし、朝一に滑ることもなかった。いつもパークで、ちょこちょこ遊びながら緩むのを待つ感じでしたから。
ガンガン回せるし、実際に回る。これは大発見でした。
遅いスピードで倒せる、という感覚
滑っていて分かったのは、スピードが遅い感じの方が今は調子がいい、ということでした。
遅い時に倒している。早いとちょっと心配になる。ただ、まあまあ早い方ではあるんです。めちゃくちゃ遅いわけではない。
撮影してくれていた側から見ると、加速が早く見えたそうです。減速してから加速していくので、横に切っているのに「うわ、めっちゃ早え」となって、後ろから追っかけるのが大変だったと。
でも滑っている本人には、それが全然分かっていませんでした。遅いけど倒せるな、とだけ考えて滑っていたんです。ずっとそれしか考えていなかった。
ブーツは去年のもの。それでも成立した
この日、実はブーツを忘れました。
履いていたのは去年のブーツです。だから正直、カービングとかジャンプとか、あんまり行けないかなと思っていました。
ところが、めちゃくちゃ調子が良かった。
新しいブーツを持ってきていれば、もっといけたはずです。ただ、この日は雪質が結構緩めで優しめだったので、去年のブーツでも結構いけている気がしました。
もうちょっと硬い雪だったら、ブーツの硬さがもうちょっとあった方がいいかな、スタンスももうちょっと、という話にはなると思います。そのあたりは条件次第です。
なお、絶対に安全ということはスノーボードにはありません。そこだけ気をつけながら、スピードは自分でコントロールして楽しんでください。
ジャンプの前に感じる不安と、飛べる日・やめる日の判断
この日はスピンも入れました。
ストレートで行くのと、カメラを回してもらってスピンしようというのとでは、履いた時の不安感が8倍くらい違います。やっぱり怖い。
飛んでみたら、ビビるくらいドンって体重が着地に乗る感覚がありました。あんなに綺麗に決まったのは初めてでした。ローテーションは別として、ちょっと遅かったかなという反省はあります。最後、意外と突っ込んでも大丈夫でした。
緊張から解放されたかったので、そのまま連チャンで撮り切りました。
ブーツの中の跡から分かった、左右差
途中でブーツの中を見たら、すごい跡がついていました。しっかり印字されている。
これ何回履いたっけ、という話になって、4回か5回でした。それでこの跡です。
面白かったのは、左右で違ったことでした。右はくっきり印字されている。踏めている側です。左は印字されていなくて、かかとだけへこんでいる。へこんではいるんですが、うねうねしていて、くっきりではありませんでした。
左は鍛えた方がいいかもしれない。ただ、スイッチをあまりしないので、そこは仕方ない部分もあります。
十分踏めてはいるんですが、左はちょっとプカプカするというか、弱い。スイッチが苦手なのは、それもあるかもしれません。
道具に残る跡から自分の癖が分かるのは、ちょっと面白い体験でした。
ビッグを飛ぶか、やめるか
この日、ビッグキッカーをどうするかは迷いました。
久しぶりだったし、怖い。ちょっと今日はビッグを飛ぶのやめようかな、と一度は思いました。
無理はしない方がいいですし、シーズンはまだ長い。飛べない日があってもいい、と思っていました。
その後、動きが良くなってきて「行けるわ」となった場面もあれば、首が痛くて「やっぱりやめとこうかな」となった場面もありました。フードが付いているのが原因かも、と気づいて、酔うくらい首が回るようになって、結局行くことにしました。
こうやって行ったり来たりするのは、別に悪いことではないと思っています。
まとめ
- 朝一の硬い雪は、パークだと怖い。緩むまで待つのがほとんどの人のやり方
- 硬い雪に慣れさせる方法もあるが、硬いからこそ楽しい滑りに切り替える選択肢もある
- 鷲ヶ岳スキー場なら、初心者バーンとパークの間の中斜面。一番下の方のリフトから一番長いのに乗って、降りてまっすぐ側
- この日のセッティングは前足36°・後ろ足12°。前回の36の6からさらに6°振った形
- スピードが遅めの時に倒す感覚が合っていた。撮影側からは加速が早く見えるが、本人には分からない
- ブーツは去年のもので、雪質が緩めだったから成立した。硬い雪ならブーツの硬さやスタンスの調整が要る
- ブーツの中の印字で左右差が分かる。片方だけ踏めているのが見えることがある
- スピンはストレートで行く時と比べて、不安感が8倍くらい違う
- 飛ぶか飛ばないかは、その日の体と気持ちで決めていい。シーズンは長い
- 絶対に安全ということはないので、スピードは自分でコントロールする
自分の場合はどうなのか
ここまで書いてきたことは、あくまで一般的な話です。
実際は、体つきも、道具も、滑ってきた時間も人によって違います。自分の場合はどうなのか、どこから手をつければいいのか。個別に見てほしいという方は、レッスンをやっています。下のどちらからでも受け付けています。
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