板が硬い気がする。
パークで飛んでも、地形で遊んでも、なんだかしんどい。でも自分の技術のせいなのか、板のせいなのか、判断がつかない。
そういうモヤモヤ、ありませんか。
スペックの高い板は、間違いなくいい板です。値段もするし、評判もいい。だから「合わないかも」と思っても、自分の腕が足りないだけなんじゃないかと考えてしまう。
今回、普段乗っていない板を3本続けて乗る機会がありました。Drラマさんが関わっている板、リーマンスティックという板、そしてリブテックのスケートバナナ(5〜6年前のモデル)。それぞれ形状も硬さも長さも幅も重さも違って、乗り比べると違いがはっきり出ます。
そこで出てきた実感を、そのまま書きます。
板が硬いとしんどい、は技術不足のせいじゃないことがある
まず、乗ってすぐ出た感想がこれでした。
「白鳥高原にこのスペックいらん」「使い切れない」。
固い。前振り(フロントに振ったスタンス)がしんどい。持ち主のセッティングのまま滑ったので、そのぶんの違和感もありました。
ここで大事なのは、これが板の悪口ではないということです。板そのものは新品で、性能も高い。ただ、滑っている場所とその板の性格が噛み合っていなかった、というだけの話です。
「上手い人向け」という板は実際にある
スケートバナナのほうも面白かったんですが、乗ってみて出た言葉は「上手い人向け」でした。
リブテックで一番柔らかいと言われているモデルらしいのですが、実際に乗ると、そう単純な話でもない。柔らかい=誰でも扱いやすい、とは限らないということです。
つまり、板の評判やスペックの数字と、自分がその日その場所で扱えるかどうかは、別の軸で考えたほうがいい。
「この板いいらしいのに、自分は乗りづらい」と感じたとき、まず疑うべきは自分の腕ではなくて、場所と板の相性のほうかもしれません。
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白鳥みたいなコースなら、柔らかい板のほうが遊べる
3本乗り比べて、一つ言えることがありました。
白鳥においては、柔らかければ柔らかいだけいい。
カステラみたいなスノーボード。カステラみたいな硬さの板がいい。レンタルボードで十分面白いくらい——さすがにそれは言い過ぎですが、でもそのくらい柔らかい板をおすすめしたくなります。
理由は、コースとスピードにある
白鳥の地形は、そんなにシャドウがない短いコースです。スピードも出ません。
グラトリ、地形遊び、ちょこっと飛ぶ。本当にゆっくりなスピードで遊ぶ。そういう遊び方をするなら、柔らかい板が一番いいと思います。
板を簡単に回せたほうが、単純に面白いです。
キッカーが大きい日は、柔らかいと怖い場面もある
ただ、全部が全部「柔らかければOK」というわけでもありませんでした。
この日はミドルキッカーが、結構ガッツリとリメイクがかかっていて、ガッツリ飛べる系のデカ目の9mキッカーになっていました。
こういうキッカーだと、柔らかい板は怖いということはあると思います。
小さいキッカーが増えてくると、また柔らかさが効いてくる
一方で、他の6連(連続して並んだキッカー)などは、今はたまたま叩いた状態でおもろい感じになっていましたが、こういうものはどんどん変わっていきます。
リップが小さくなったり、テーブルが短くなったり。そうすると、飛ぶ側の選択肢も変わってきます。
小さくなればなるほど、柔らかい板で簡単に板を回せたほうが面白い。そういう感覚です。
つまり、同じスキー場でも、その日のキッカーの状態によって「向いている硬さ」は動きます。
この記事の内容は、上の動画で話したことをまとめたものです。声のトーンや実例も含めて聞きたい方はこちらから。
板の性能そのものより、「どこで乗るか」が先に来る
3本とも、適材適所で面白い板でした。
その板の性能が発揮できるところで乗れば、全然すごくいい板なんだな、という感じはします。硬い板が悪いわけでも、柔らかい板が偉いわけでもない。
ただ、白鳥に関して言えば、もう死ぬほど柔らかい方がいいです。
セッティングも、他人のままだと違和感が出る
もう一つ、今回の乗り比べで感じたのが、セッティングの影響です。
持ち主のセッティングのまま滑ったので、前振りでした。慣れていない前振りは、それだけでしんどい。
板の硬さの話をしていると、つい板そのものの話だけになりがちですが、スタンスの向きひとつでも乗り味は変わります。「この板が合わない」と思ったとき、板ではなくセッティングのほうが原因ということもあり得ます。
普段乗らない板に乗るのは、それだけで収穫がある
今回いちばん大きかったのは、正直これかもしれません。
普段乗っていない板に乗るというのは、かなり貴重な経験でした。
形状の違い、硬さの違い、長さの違い、そして幅、重さ・軽さ。いろんな違いがあります。自分の板だけに乗り続けていると、それが基準になってしまって、何が自分に合っているのかが分からなくなります。
比べて初めて、「あ、自分のはこっち寄りなんだ」と分かる。試乗の価値って、たぶんそこにあります。
まとめ
- 白鳥みたいなスピードの出ない短いコースでは、板は柔らかいほうが遊べる
- 高いスペックの板が「使い切れない」と感じても、それは技術不足とは限らない。場所と板の相性の問題であることがある
- グラトリ・地形遊び・ちょこっと飛ぶ、という遊び方なら、板を簡単に回せる柔らかさが効く
- ただしガッツリ飛べる大きめのキッカー(この日は9m)では、柔らかいと怖い場面もある
- キッカーはリップが小さくなったりテーブルが短くなったりと状態が変わる。小さくなるほど柔らかさが活きる
- セッティングが自分のものでないと、それだけでしんどくなる。硬さの前にスタンスを疑う手もある
- どの板も適材適所。性能が発揮できる場所で乗れば、いい板であることに変わりはない
- 普段乗らない板に乗ると、形状・硬さ・長さ・幅・重さの違いが見えて、自分の基準が分かる
自分の場合はどうなのか
ここまで書いてきたことは、あくまで一般的な話です。
実際は、体つきも、道具も、滑ってきた時間も人によって違います。自分の場合はどうなのか、どこから手をつければいいのか。個別に見てほしいという方は、レッスンをやっています。下のどちらからでも受け付けています。
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