スノーボードのリーシュコード、付けたほうがいいのか、いらないのか。
毎シーズン、この話題を耳にしませんか。
レンタルで板を借りたら紐が付いていた。周りの人に「付けなきゃダメだよ」と言われた。
結局どっちが正しいのか、よく分からないまま滑っている人も多いと思います。
先に僕の結論を言います。リーシュコードはいらない、と僕は考えています。
賛否が分かれる話なのは分かっています。なので、なぜそう思うのか、その理由と、じゃあどうすれば事故が減るのかまで、順番に書いていきます。
そもそもリーシュコード(流れ止め)とは何か
サーフィンのリーシュコードを知っている人なら、それと同じものだと思ってください。
要は、板の流れ止めの紐です。
付ける位置は前足です。レギュラースタンスの人なら左足、グーフィースタンスの人なら右足。板と足をこの紐でつないでおいて、板が流れていかないようにしよう、というものです。
この紐を付けるか付けないか。それが今回の話です。
スノボで両足を外すのはどんな場面か
まず前提として、スノーボードは滑っている最中に板から両足を外すことは、基本的にありません。
両足を外さないなら、流れ止めはいらないよね。シンプルに言うと、僕の考えはこれです。
「リーシュコードは必要」と言われる理由
では、なぜ「必要だ」という意見があるのか。
その背景にいるのは、だいたい初心者の方です。レンタルの板で滑っていて、年に2回、3回行ければいい方。始めたばかりの人たちですね。
そういう人たちは、ゲレンデで板を外すことがあります。
コースの途中で脱いで、歩き始めたり。リフトに乗るときに、そもそも板を外して乗ったり。
両足を外して、板を持って歩く。そのときに足元が悪くてふらついて、手を離した瞬間に板が流れていく。その板が人に当たって、ケガをさせてしまう。
こういう事故は、毎年本当に起きています。
だから、それを防ぐために流れ止めを付けるべきだ、リーシュコードをしろ、という意見が出てくるわけです。
事故が起きていること自体は、僕も否定しません。そのうえで、それでも僕が「いらない」と言う理由を書きます。
{video}
リーシュコードが初心者の事故防止に役立たない理由
少しだけ、自分の場面に置き換えて考えてみてください。
事故が起きるのは、両足を外したときです。
では、両足を外すとき、リーシュコードはどうなっているか。
一緒に外しているんです。
レンタル板のリーシュコードは短い
リーシュコードは、長すぎると意味がないので、短めに付いています。
30センチ以内くらいのものが多いです。特にレンタルボードだとそうです。
その長さで、両足を外したあとにリーシュコードを付けたまま板を持って歩く。あるいは、付けたままリフトに乗る。これは、ほとんどの場合できません。
ということは、どうなるか。
初心者の方は、両足を外すときにリーシュコードごと外します。そして、板を両手で持つ。
板を外したときに流さないための紐なのに、まさにその場面で、紐は外されている。
これが、僕が「意味がない」と考えている理由です。
「意味がない」で終わらせたくない
ただ、意味がないから付けなくていい、板が流れても仕方ない。そこで話を終えてしまったら、それこそ何の役にも立ちません。
大事なのは、どうすれば事故が減るのか、のほうです。
スキー場のレンタルで足りていないもの
僕は、この問題の原因はレンタル側の説明不足にあると考えています。
スキー場やその近くには、スノーボードやスキーを貸しているレンタル屋さんがありますよね。
そこで、リーシュコードはこういうふうに付けます、両足を脱ぐときはこういうふうに脱いでください。そういった細かい説明をきちんとしたうえで板を貸してくれるところは、少ないと僕は感じています。
レンタルする人は初心者の可能性が高い
板をレンタルするということは、自分の板を持っていないということです。
つまり、初心者である可能性がかなり高い。
だったら、貸すたびに毎回しっかり説明するのが普通なんじゃないか。僕はそう思っていました。
でも実際は、レギュラーですかグーフィーですかと聞かれて、レギュラーなら左足27度、右足も左向きに25度、といったセッティングの板をそのまま渡される。説明はそれだけ、ということもあります。
板が古いのは仕方ない、でも説明は省かないでほしい
100歩譲って、板がボロいのは仕方ないと思っています。
毎年毎年、新品のブランドものの板をレンタルにどんどん入れるほど、スキー場も儲かっていないでしょうし、個人でやっているレンタル屋さんも同じだと思います。そこは別に責めるつもりはありません。
ただ、貸すときの説明のひと手間。そこだけは省いちゃダメだよね、というのが僕の一番言いたいことです。
リフト券売り場では説明しきれない
じゃあ、リフト券売り場で説明すればいいのか、というと、それは現実的ではないと思います。
いちいち「初心者ですか」と聞いて説明していたら回らないですし、初心者じゃない人もいます。初心者なのに「初心者じゃないです」と言う人もいるでしょう。
その点、レンタルは初心者の可能性が高い人が集まる場所です。たとえ「10回目です」と言われたとしても、ルールをちゃんと知らない可能性は十分あります。
だからこそ、レンタルの場面で説明するのが一番いいと思うんです。
この記事の内容は、上の動画で話したことをまとめたものです。声のトーンや実例も含めて聞きたい方はこちらから。
板が流れる事故を減らすために、レンタルでできること
具体的には、こういうことです。
並んでいる間にルールを読んでもらう
レンタルって、並んでいる時間がありますよね。
その間に、ルールをまとめてラミネートした紙を渡して、「これ読んでいってくださいね」と言う。
それだけでも、少しは違うと思います。ちゃんと読む人もいれば、読まない人もいるでしょう。それでも、何もしないよりはいい。
一番いいのは口頭での説明
もちろん一番いいのは、口頭でしっかり説明することです。
ここをこうやって使います、こうやって使います。板を置くときはひっくり返しておきましょう。こういったことは全部、事故を受けて決まっていることなんですよ。
そういう説明を少しするだけで、事故は減ると僕は思っています。
スノーボードは、使い方を間違えれば人を殺してしまうこともある道具です。それを貸すわけですから、そこで事故が起きないように努めることも大事なんじゃないか。レンタル屋さんやスキー場の運営側の方に、ぜひ考えてもらいたいところです。
リーシュコードを他人に勧めるときに気をつけたいこと
最後に、もう一つ。
リーシュコードを付けさせようという動きそのものについてです。
身近な人に勧めるのはいい
自分の身の回りの人に言うのは、いいと思います。
自分が初心者を連れて行くときに、「こうやってリーシュコードしようね」と伝える。彼女や友達、自分の子どもに付けさせる。それはいいことだと思います。
赤の他人には干渉しない
ただ、赤の他人に干渉するのは別の話です。
他人の考え方を変えさせようとするから、争いが起きる。
意見交換や話し合いを、ケンカにしないために大事なのは、ムキにならないことです。
相手の話をしっかり聞く。「確かにな」と一度相手の意見について考える。そのうえで、自分の意見をどう伝えるかを考える。
これはスノーボードやスキーに限らず、知らない人同士でいろいろ話せる今の時代に、気をつけたいことなのかなと思っています。
まとめ
- リーシュコードは前足(レギュラーなら左足、グーフィーなら右足)に付ける、板の流れ止めの紐
- スノーボードは滑走中に両足を外すことが基本的にないので、僕の結論は「いらない」
- 板が流れる事故は、初心者が両足を外して板を持って歩くときに起きていて、毎年実際に起きている
- ただ、両足を外すときはリーシュコードも一緒に外されるので、事故防止には役立ちにくい。レンタルボードのリーシュコードは30センチ以内の短いものが多く、付けたまま板を持って歩いたりリフトに乗ったりはほとんどできない
- 改善の鍵は、初心者の可能性が高いレンタルの場面で、付け方・脱ぎ方・板の置き方を説明すること
- 並んでいる間にルールの紙を読んでもらうだけでも違うが、一番いいのは口頭での説明
- 身近な人に付けるよう勧めるのはいい。赤の他人には干渉せず、意見が分かれたときはムキにならずに相手の話を聞く
自分の場合はどうなのか
ここまで書いてきたことは、あくまで一般的な話です。
実際は、体つきも、道具も、滑ってきた時間も人によって違います。自分の場合はどうなのか、どこから手をつければいいのか。個別に見てほしいという方は、レッスンをやっています。下のどちらからでも受け付けています。
- LINE公式 → https://liff.line.me/1645278921-kWRPP32q/?accountId=351olsrh
- Instagram(@tomzsports)のDM → https://www.instagram.com/tomzsports/
内容や日程の相談だけでも大丈夫です。滑っている動画を送ってもらえれば、それを見たうえでお返しします。
雪の上のプライベートレッスンは、扱っている内容(カービング・ジャンプ・キッカー・スピン・道具選び)と料金をこちらにまとめています。
→ https://tomz-service.com/snowboard-lesson/
夏のあいだのオフトレとしてやっているトランポリンのプライベートレッスンは、内容と料金をこちらにまとめています。
→ https://tomz-service.com/trampoline-lesson/
もっと踏み込んだ話
ここには書けない実際の事例や、細かいところはメンバーシップのほうで話しています。
→ https://www.youtube.com/channel/UCdtBxQHTDZz7_s8_fGMow2A/join



コメント