ビンディングの選び方|FLUX CVをあえて「動きづらい道具」として選んだ理由

ビンディングの選び方|FLUX CVをあえて「動きづらい道具」として選んだ理由 ギアの話

ビンディングや板を選ぶとき、「自分に合うもの」「乗りやすいもの」を探す人が多いと思います。

試乗してみて、扱いやすかったものを選ぶ。せっかくの休みに滑りに行くんだから、気持ちよく滑りたい。それは自然なことです。

でも今回、人生で初めて新品のビンディングを買うときに選んだのは、乗りやすさとは逆の理由で選んだものでした。FLUX(フラックス)のCVです。

この記事では、なぜ僕がわざわざ「使いにくい」と感じた道具を選んだのか、その考え方を書きます。僕のやり方が正しいと言いたいわけではありません。道具の選び方には、こういう方向もあるという話です。

人生で初めて新品のビンディングを買った

これまで僕のビンディングは、中古で買ったものや、人に買ってもらったものでした。去年はいろいろなビンディングを人から借りて試していて、今もユニオンのアトラスを借りたままになっています。

なので、自分のビンディングを新品で買うのは今回が初めてです。

買ったきっかけは、3月にスキー場で開かれていたスノーボードショップ合同の試乗会です。板やビンディングを試せるうえに割引も効く、お得なイベントです。僕は2年続けて参加しています。

去年はこの試乗会でSIMSのATVを買いました。152cmの、特にひねりのないキャンバーボードです。割引のおかげで手頃な値段で買えました。

そして今年、YouTubeの収益や貯めていたお金で買ったのが、FLUXのCVです。

試乗会で「全部よく感じた」から板を買わなかった

実は今年の試乗会では、ビンディングは試していません。試乗したのは板だけです。

乗りやすい板、いい板はたくさんありました。これは飛びやすいな、これは乗りやすいな、と感じるものもありました。

それでも板は1本も予約しませんでした。

理由は、全部よく感じてしまったからです。使いやすい、乗りやすいと感じる板がとても多かった。

それで、自分はまだ高性能で乗りやすい板に行く段階じゃないんじゃないか、と思いとどまりました。

そのかわりに買ったのが、その場で一度も試していないCVです。

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動きづらいビンディングをあえて選んだ理由

一度借りたときに「ガチガチで動けない」と感じた

CVには一度だけ乗ったことがあります。知り合いが持っていたものを借りて、自分のものではない板に付けて、リフト12本くらい、カービングをさせてもらいました。

そのときの板はいいカービングボードだったので、カービング自体はとてもやりやすかったです。

でも、ビンディングの付け心地は正直むずかしかった。ガチガチで、動けない、という感覚がすごくありました。

だから選びました。

最近の道具選びの基準は「使いづらいものをどう使いやすくするか」

最近の僕の道具選びの基準は、使いづらいものを、どうやったら使いやすくできるのか、です。そこに興味があります。

去年買ったATVもそうでした。試乗会で乗ったときに、一番「全然乗れない」と感じた板だったから買いました。

これが乗りやすく感じるようになったら、もっと上手くなれる。そう考えています。

強いスノーボードがしたい

僕が目指しているのは、もっと強いスノーボードです。

今の自分の身体能力や技術、感覚で使いやすい道具を使っていても、気持ちいい滑りをしたり、技術を少しずつ積み上げたりはできると思います。

でも僕は、自分がまだ技術を積み上げる段階にいないと思っています。

体を鍛えることもそうですし、道具の使い方や板の乗り方も含めて考えたとき、使いにくい道具を使えるようになることが、自分の幅も出るし、レベルを上げるという意味で一番手っ取り早いんじゃないか。そう思っています。

だから試乗会にも、自分が使いやすいかを確かめに行くというより、もっと難しい道具はないかを探しに行っている感覚です。全力を出しても扱いきれない道具を、とりあえず求めています。

去年いろいろ試して、一番サボれなかったのがFLUXだった

今まで使っていたのは、同じFLUXのXFです。

去年はバートンのマラビータ、ユニオンのアトラス、ロームのモデルなどを順番に使って試しました。その中で、一番動きづらくて難しいと感じたのがFLUXでした。

なんというか、サボれない。

それで結局シーズン通してXFを使い続けて、今シーズンはCVにレベルアップした、という流れです。

この記事の内容は、上の動画で話したことをまとめたものです。声のトーンや実例も含めて聞きたい方はこちらから。

FLUX CVとXFの違い(開封してみての印象)

具体的には、XFとそこまで大きくは変わらないと思います。僕のXFは少し古いものなので、細かい作りは変わっているはずです。

開けてみて感じたのは、このあたりです。

ハイバックは少し硬そう

ハイバックの雰囲気は、だいたい少し硬いのかな、という印象です。パッドが付いている部分もあります。

フットベッドのクッションの有無

今のXFは、ディスクとフットベッドの間に薄いクッションが入っているらしいのですが、CVにはそれがありません。

一番の違いはハイバックの高さ

一番違うのは、おそらくハイバックのこの部分の位置です。CVのほうが高いらしいです。

そのぶん、ブーツが通常より上の部分で止められるので、がっちりホールドされます。スタイルを出すような、ぐにゃぐにゃした動きは多分出しにくい。というか、なかなか出せないんじゃないかと思います。

こうやって動きを制限しているので、多分もっと強度のある滑りをしたい人が使う道具なんじゃないでしょうか。

逆に、低速でグラトリをしたい人には、絶対にやりにくいはずです。

ストラップが最初から「修行モード」に設定されていた

CVはストラップの位置を2段階で調整できます。

下のほうにすると、ストラップがブーツの少し下めに付くので、横の動きや膝の動きが少し出しやすくなる。これがいわば「甘えモード」です。

CVは最初から、その反対の「修行モード」に設定されていました。他のモデルもそうなのかもしれませんが、僕はこれがいいなと思いました。

最初は緩めで試してから、というメッセージにもできたはず。それをしないのは「いや、お前はこっちでしょ」というメッセージなのかな、とちょっと思っています。

CVを使うのはどんな人か

CVをメインで使っている人は、多分カービングの人たちくらいじゃないかと思います。グラトリの人は絶対に使わないと思いますし、そもそもグラトリの人はFLUXをあまり使わない印象です。

さらに上には、XVというモデルもあります。プロでも使っている人はあまり見ないらしいです。いつかはXVに行きたいと思っています。

「気持ちよく滑りたい」が普通だと思う

ここまで書いてきましたが、僕の道具の選び方が正しいとは思っていません。

そんなことする必要ないじゃん、というのが普通だと思います。貴重な休みに滑りに行くんだから、気持ちよく滑りたい。当然です。

ただ僕は、自分が気持ちよく滑ることより、強くなりたい。

もっと強いスノーボードをしようと思ったら、道具で気持ちよさを制限して、強制的に修行する方向に持っていかないと、僕はわりとサボってしまいます。筋トレやジムもあまり好きじゃないタイプで、強制的に追い込まれないと頑張れません。

だから初めて買うビンディングも、全然使いやすくないものを選びました。

実際、ATVに1シーズン乗ったあとに試乗会に行ったら、本当に全部よく感じて、全部欲しいと思いました。道具で負荷をかけて、勝手にレベルを上げていく方法も、考え方としてはありなんじゃないかと思います。

セッティングにこだわる前にやること

ハイバックのローテーションもフォワードリーンもほとんどいじっていない

最近の僕は、ハイバックのローテーションやフォワードリーンをほとんどいじっていません。

カービングをするときも、ローテーションはそのまま。フォワードリーンは入れたことはありますが、去年は1回も使っていません。

体に合ったスタンスがあれば、ビッテリーターンもそれっぽくできる

最近はセッティングが大事だと言われることが多いです。でも、道具より先にやることがあると思っています。

体に合ったスタンスさえ取れていれば、セッティングが多少違っても、ビッテリーターンもそれっぽくは誰でもできると思います。スタンサーの推奨くらいでやっておけば、全然いけます。

それでもできなくて、セッティングを細かくしないとできないのだとしたら、それはセッティングを細かくしないとできない、というだけです。

実際はできるはずなのに、自分の何かがおかしいか、何かが足りていないから、ハイバックやフォワードリーンをカチャカチャいじらないとできない。

そう思い込んでいる人は、「自分に足りていないものがある」という考え方に変えたほうが、スノーボードがもっと楽しくなるんじゃないかと思います。

選択肢が1つしかないと面白くない

いじらなくてもある程度ガンガンカービングができるなら、そこからセッティングをいじったら、もっと楽しい。僕はそういう考え方です。

「こうしないとできない」という時点で、もう選択肢がありません。そのやり方しかできない。1個の方法しか持っていないから、面白くない。

去年から、僕はそう考えて滑っています。

まとめ

  • 人生で初めて新品で買ったビンディングは、FLUXのCV
  • 試乗会では乗りやすい板が多すぎて「全部よく感じた」ので、板は買わなかった
  • CVは一度借りたときに「ガチガチで動けない」と感じたから選んだ
  • 最近の道具選びの基準は、使いづらいものをどうやって使いやすくするか
  • CVはハイバックの位置が高く、ホールドが強いぶん、ぐにゃぐにゃした動きは出しにくいと思う
  • ストラップは最初から「修行モード」側に設定されていた
  • 低速のグラトリにはやりにくく、使うのは多分カービングの人
  • 気持ちよく滑りたいのが普通で、僕のやり方が正しいとは思っていない
  • セッティングより先に、体に合ったスタンスを作ることが大事だと考えている

自分の場合はどうなのか

ここまで書いてきたことは、あくまで一般的な話です。

実際は、体つきも、道具も、滑ってきた時間も人によって違います。自分の場合はどうなのか、どこから手をつければいいのか。個別に見てほしいという方は、レッスンをやっています。下のどちらからでも受け付けています。

内容や日程の相談だけでも大丈夫です。滑っている動画を送ってもらえれば、それを見たうえでお返しします。

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夏のあいだのオフトレとしてやっているトランポリンのプライベートレッスンは、内容と料金をこちらにまとめています。

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