ダックスタンスにしてから、スイッチでも普通に滑れるようになった。
でも、それを「スイッチができる」と言っていいのか。ふと引っかかったことはありませんか。
キッカーでも同じです。久しぶりに大きい技をやると、飛ぶ前も飛んだ後も怖い。上手い人たちはそれをどう感じているのか、気になる人もいると思います。
今回の動画は、キッカーでジャンプを撮りながら、ライダーたちがあれこれ話している回です。その中で、僕が一番面白いと思ったのは「ダックスタンスのスイッチは、本当にスイッチなのか」という話でした。
順番に見ていきます。
キッカーで今年初のバックフリップ、着地まで怖かったという話
7mぐらい飛んで「死んだと思った」
動画は、キッカーでバックフリップを決めた直後から始まります。
周りからは「ばっちり」という声。飛んだ本人は「7mぐらい飛んだんじゃない」と言っていて、続けて出てきたのが「だいぶ怖かった」という言葉でした。
何が怖かったのかと聞かれて、「死んだって思った」。そして「もう着地やんと思った」とも話しています。
理由として本人が挙げていたのは、それが今年初めてのバックフリップだったことです。「ギリ首折れなかった」とも言っていました。
ここで言い切れるのは、本人が怖かったと言っていた、ということだけです。ただ、何度も飛んでいる人でも、その年の最初の1本はこういう気持ちになるんだな、というのは見ていて伝わってきました。
コンディションが悪い日は、苦手な技から入って失敗することもある
この流れで、別の日の「スーパーセッション」の話が出てきます。
そこでは散々やられていた、と仲間から言われていました。本人の言い分は、あの日はこれより天気が悪かった、コンディションのせいだ、というもの。
もう1つの理由も話していました。自分はプロライダーなのに、普通に立っても盛り上がらない。だから苦手な技を全部やった、と。実際、いきなりB7を立ちに行って失敗していた、と周りから突っ込まれています。
さらに、別の場所の映像を見たら「3すらまともに回ってへんかった」とまで言われていました。
プロライダーでも、条件が悪い日や、あえて苦手な技に行った日は失敗が続く。そういうやり取りとして見ると、少し気が楽になる場面です。
キッカーのジャンプで何の技をやるか、その場で決めていく
ダブルは無理、フロントコーク3はダサかった
次に何を飛ぶかの相談が始まります。
ダブルを振られて「ダブルは無理やで」。前に立ったことがある技としてロールの話が出て、その後「フロントコーク3でダサかったやつ」という話になりました。本人は「ダサくはない」と返しつつ、周りは「めっちゃダサかった」と言っていて、この辺りは完全に仲間内の掛け合いです。
キャブは「蹴れない」「距離が出ない」
このライン取りならキャブじゃないか、という提案も出ます。
それに対する本人の返事が「キャブは無理無理、蹴れへんから」。そして「まず距離が出へん、キャブやったら」。
一方で、周りからは「多分思いっきり入れた方がいいと思う」という声もありました。キャブで距離が出ないなら、入りを思いっきりにする。そういうアドバイスとして出ていた言葉です。
じゃあB7か、と聞かれても「無理やろ、あの流れ」。その場のキッカーとラインを見て、飛べる技・飛べない技を判断している様子が分かるやり取りでした。
いつもと違う飛び方ができた1本
何本か飛んだ後、「今の1本はちょっと危なかったけど気持ちよかった」という感想が出ます。
周りからは「いつもだったらしない飛び方してる」と言われ、本人も「自分でも思う」。いつもはあんな形で飛ばない、と話していました。
最近は普通にRをこなせている、という話も出ています。本人も「なんかこなせた感じした」と言っていました。
今年のキッカーはまだ「足ならし」
キッカーそのものの話もありました。
今年はまだ去年レベルのリップを1回も作っていない。今年は結構優しめで、足ならし。スーパーセッションの時のものは大きかったけれど、今回のはだいぶ小さい、という話です。
ライン取りが早いとちょっと難しくなる、という感想もあって、午後からしっかり作っていこうと思います、と話していました。
そして、その「だいぶ小さいキッカー」でスイッチストレートを出した、という話から、今回の本題に入っていきます。
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ダックスタンスのスイッチストレートは本当のスイッチなのか
前振りのスタンスでのスイッチストレートは別次元
キャブ5を狙う前のチェックジャンプとして、スイッチストレートを飛ぶ。その話の中で出てきたのが「スイッチストレートが世界一難しい」という言葉でした。
なぜ難しいのか。
動画では、前足も後ろ足も前側に振ったスタンスで飛ぶライダーの名前が出ていて、その人のスタンスは「こっち37、こっち27とか」と話されていました。そんなスタンスでスイッチで飛ぶと、お尻をリップ側に見せて飛ぶような向きになる、という説明です(実際にはもっとかなり砕けた言い方でした)。
そのうえで、「ダックスタンスのスイッチストレート」と「前振りのスタンスのスイッチストレート」では次元が違う、と言い切っていました。
ダックスタンスはスタンスを切り替えただけ、という考え方
ここからがこの回の核心だと思います。
その人の考えはこうです。
ダックでスイッチをしても、そもそもスイッチではない。スタンスを切り替えただけ。
例えとして出ていたのがカニ歩きでした。こっちに進んでも、反対に進んでも何も変わらない。前に振って、初めて差が出る。スキーヤーもそうだし、スノーボーダーも前に振った時に初めてスイッチになる、という話です。
そして「スイッチを名乗るなら、前振りして初めてスイッチって言わな」。スイッチで何でもやって生きているように見える人でも、それはスイッチとは違う、とまで言っていました。
聞いていた側も「僕らが思ってるスイッチストレートとは全然違う、難易度が実はめっちゃ難しいってこと」と受け止めています。
ダックスタンスでスイッチが滑れるようになった人からすると、ちょっとドキッとする話かもしれません。ただ、これはあくまで動画の中のライダーの言い分です。ダックでのスイッチに意味が無い、とまでは言っていません。「前振りのスタンスでやるスイッチは、ダックとは難しさが違う」というところが話の中心です。
前24度・後ろマイナス6度はダックか前振りか
面白いのはこの後です。
「ほんまのスイッチの5」をやると言った本人のスタンスに、周りから突っ込みが入ります。後ろ足がマイナス6度で、ちょっと外に開いている。それはダックやん、と。
本人の答えは「俺の体の中の前振りは、これが限界」。
角度を聞くと、前が24度、後ろがマイナス6度。周りからは「それ前振りって言うんすか」「前向いてないじゃん」「ダックじゃないのこれ」と立て続けに言われていました。
最後は「まあマイナス6ではある」「ちょっとダックではある」というところに落ち着いています。自分でスイッチの定義を厳しく語った直後に、自分のスタンスも少しダックだった、という流れで、ここは笑いどころとして見ていいと思います。
この記事の内容は、上の動画で話したことをまとめたものです。声のトーンや実例も含めて聞きたい方はこちらから。
ダックカービングと呼ばれているスタンスの角度
このやり取りの中で、ダックカービングの話も出てきます。
周りの1人が「ダックカービングっていう人、こうやってやってます」と言い、24度・6度くらいでダックカービングをやっている人はいっぱいいる、と話します。
それに対して本人は、本当のダックカービングは15度・15度とかだ、と返していました。
そして、24度・6度くらいの人たちについてはこういう見方です。前振りでのカービングが普通で、ダックでやっていたら特殊だから、盛って「ダック」と言っている。自分がダックなのにスイッチと言っているのと同じで、向こうもダックじゃないのにダックと言っている、と。
聞いていた側は「じゃあ僕がスイッチ5って同じことをやっても、同じ意味ではないってこと」と確認していて、本人は「同じ意味ではない」と答えています。
ここで出てきた数字は、その場の会話で出た角度です。どの角度からがダックで、どこからが前振りか、という線引きが動画の中で決まったわけではありません。「ダック」「スイッチ」という言葉が、人によってかなり違う角度を指している、ということが分かるやり取りでした。
左右均等なら、キャブもできるはず
スイッチの流れで、もう1人が「僕は絶対あそこでキャブ5できない」と言う場面もあります。
それに対しては「俺がやったらお前やるよ」。理由は「お前見てみ、左右均等派やん」でした。本人も今はほぼ均等だと認めていて、「マルチやろ」と言われています。
スタンスが左右均等に近い人は、スイッチ側からの技にも行けるはずだ、という見方として受け取れる場面です。
白取高原までの道とスタッドレスタイヤの話
動画の後半では、スノーボードとは少し離れた話も出てきます。撮影日は白取高原の初日、12月24日だったそうです。
白取高原までの道について、ノーマルタイヤで行けるか、チェーンなしで行けるか、という質問は「答えが目に見えている」ので控えてほしい、と話していました。
その日の道は、雪が少なめの状態で除雪が入っていたようで、4駆でもまあまあ滑っていた、とのこと。チェーンが無いと多分滑ると思います、とも言っていました。
スタッドレスは何シーズンで替えるか
タイヤそのものの話もありました。
溝はまだ残っていて使える範囲のタイヤのはずなのに、去年とはグリップ力が全然違う。自分の走行距離だと3年くらいが限界な気がする、という話です。
雪山を走るだけでなく、スタッドレスを履いている期間中にまあまあの距離を走る人は、マックス3年がいいところではないか。新品で買って3シーズンで売るか捨てるかして、また新品を買うのがいいんじゃないか、と話していました。人にあげるのはちょっと危ないか、とも言っています。
本人も、来年は新品のタイヤを買わなきゃいけない、と話していました。
まとめ
- キッカーで今年初めてのバックフリップを飛んだライダーは、7mぐらい飛んだと言いつつ「だいぶ怖かった」「死んだと思った」と話していた
- コンディションが悪い日や苦手な技から入った日は、プロライダーでも失敗が続くことがある
- キャブは「蹴れない」「距離が出ない」という悩みに対して、「思いっきり入れた方がいい」という声が出ていた
- 動画の中では、ダックスタンスのスイッチはスタンスを切り替えただけで、前振りのスタンスでやって初めてスイッチだ、という考え方が語られていた
- ただ、そう語った本人のスタンスも前24度・後ろマイナス6度で、「ちょっとダック」というところに落ち着いていた
- ダックカービングについては、15度・15度とかが本当のダックで、24度・6度くらいは前振り寄り、という見方が出ていた
- 「ダック」「スイッチ」という言葉は、人によって指している角度がかなり違う
- 白取高原までの道は4駆でもまあまあ滑っていて、スタッドレスは距離を走る人ならマックス3年、という話も出ていた
自分の場合はどうなのか
ここまで書いてきたことは、あくまで一般的な話です。
実際は、体つきも、道具も、滑ってきた時間も人によって違います。自分の場合はどうなのか、どこから手をつければいいのか。個別に見てほしいという方は、レッスンをやっています。下のどちらからでも受け付けています。
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